学校ブログ

本気の受験を楽しむ

68期高校3年では、11月2日(土) ロングホームルームの時間を使って理系、文系、医系と、大学受験の志望種別に講演会を開催しました。 この取組について、学年主任の松本匡平先生に報告していただきます。

文系学部志願者には、人文社会科学系を専門とするに際し、その倫理観を洗練させる一つの方法として、京都府が推進している「プレコンセプションケア」の話題を取り上げ、性やジェンダー、コミュニケーションについて、ロールプレイなども折り交ぜながら、松本学年主任が特別授業を実施しました。京都府庁、株式会社エイデル研究所から見学に来られました。非常に活発な意見のやり取りもありながら、今後の進路に向けて、人権の大切さ、コミュニケーションの必要性などを学びました。校長の小田先生からも、人間を知ることが文系学部の根幹であり、自分に言い訳せず、自分の夢に向かって学んでほしいという激励がありました。 

理系学部志願者には、教務部長で本校OBでもある、数学科の岡本先生から、この時期ならではの受験に向かうための注意点を、ご自身の経験や今までの卒業生の例なども挙げながら、励ましも含めた講演がありました。ご自身が京大理学部に入学した時と今との共通点と違いや、今からでも自分を変えられること、そのためには「皆勤」を目指すのが大切だということ、共通テストを決して侮ってはいけないこと、過去問をどのように用いるのかなど、多くの具体的かつ効果的なアドバイスを頂きました。生徒達自身の先輩でもある岡本先生からの言葉は重みがあり、かつ、温かく、質問も飛び出し、大いに励みになった会でした。 

医系学部志願者には本校OBの理事長島田先生から、他所では決して聞くことのできない多くの示唆に富んだ講演がありました。島田先生は前山梨大学学長で、山梨大学医学部附属病院の病院長も務め、アメリカ留学の経験や、高校在学中の野球部や自身の受験談義、東大理Ⅲに合格した秘訣など、軽妙な語り口でユーモアも交えて様々にお話頂きました。特に、医学部での面接において、正直で素直にはっきりと受け答えすることが重要であるという言葉は、多くの大学受験生に触れてきた経験からくる非常に重みのあるもので、生徒達も真剣に耳を傾け、かつ、自分達の学びの方向性を見つめ直すきっかけにすることができました。

大学受験を目前に控えた68期高3生は、文化祭や体育祭などの学校行事を、受験勉強と両立しながら、洛星最高学年として真剣に取り組み、かつ、存分に楽しんできました。志望種別に分かれたこの特別講義も、それぞれに活発な議論ややり取りが交わされました。自分達のタレント(才能)を勉学を通じてさらに磨き、受験という関門を突破し、大学での学問世界という新たなステージの中で心と頭と体を大いに洗練させる、その一助となった講演会でした。 

(松本匡平)