学校ブログ

ジャムおださん?

ここ数年、マーマレードやジャムを作るのが楽しみの一つとなっています。

私が子供の頃、母が、北白川教会の婦人会(当時の呼び名)で、ヴィアトール修道会のブラザー(修道士)・ミシェル・ツペンさんから教わって、夏みかんを皮はもちろん小房の袋、果実まるごと使った、少しほろ苦くて甘いマーマレードを毎年初夏に作っていました。教会の婦人会メンバーと互いに手作りのマーマレードをプレゼントし合いっこ(実は味自慢したいからと思われる)するのも年中行事。市販品とは違って、野趣あふれるものやプロ顔負けの美しい仕上がりのもの(包丁を研ぐところからこだわっておられました)などいろいろなマーマレードを楽しめるのですが、なんといっても手作りの良さは、無農薬・無添加で安心だし、作り手の心がこもっていることに尽きます。10年ほど前からは、我が家でのジャム作りは母から私にバトンタッチ。農作業が趣味の知人や愛媛の親戚から夏みかんや八朔をたくさんいただくので、材料には事欠きません。最近では元修道院の敷地にある桃やイチジク、同僚の先生宅になる青梅も仲間入り。四季折々のジャム、マーマレードを暇を見つけては作っています。

春は、柑橘系のマーマレードをたくさん作り、お世話になった人にプレゼントしたり、教会のミニバザーで売ったり(収益は被災地支援や教会修築に充てています。少しずつですが毎年3~5万円たまります)して、すっかり自他共に認める「ジャムおばさん」ならぬ「ジャムおださん」となっています。
マーマレード作りは、究極のSDGs(無駄なくすべて自然の恵みをいただいている)やん、と偉そうに言いつつ、テレビを見つつ皮を刻むのもまたストレス発散になっています。私としてはなかなかおススメです。「あんた、砂糖やら、ガス代やらも馬鹿にならへんで」、と母(まもなく97歳)に水をさされながら、来週以降は、愛媛から送られてきた河内晩柑のマーマレードに挑戦しようかな、と考えています。

学校玄関で出迎えてくれる牛乳パック製のモントリオールの犬さん(名前はまだない)を見て、ブラザー・ツペンをはじめとするヴィアトール修道会の方々のことを懐かしく思い出します。今の時代失われつつある、ものを大切にする心、食べ物をいただくことに対する感謝の心。ほほえみを絶やさず、庭の手入れや食事の準備をなさっていたツペンさんたちの姿からいろいろなことを教えていただいたのだな、と改めて感謝します。

洛星で学ぶ若者たちにも、神父様やブラザーたちが大切にしてきたことを伝えられますように。

 

校長