学校ブログ

ケルブ神父記念日

夏休みが明け、今日は6学年が元気に登校してくれました。

9月1日は、本校の設立母体であるヴィアトール修道会の創始者ルイ・ケルブ神父の記念日です。この日によせて、本校チャプレン・ウィリアム神父より生徒にお話しいただきました。以下はその内容(要旨)です。

ケルブ神父記念の日によせて
チャプレン  ウィリアム神父

ルイ・ケルブ神父は18世紀の終わりにフランスのリヨンで生まれました。ケルブ神父が生まれた18世紀の終わりごろのフランスはフランス革命の直後です。革命の影響で教会が破壊され、人々の心は、まるで荒れ野のようでした。ケルブ神父は、そのような荒れすさんだ気持ちでいる人々の心を、信仰によって豊かなものにしたいと考え、私たちの修道会、聖ヴィアトール修道会を創立し、その模範として4世紀の聖人、「聖ヴィアト-ル」を修道会の保護者として選びました。

ケルブ神父は教育にとても力を入れました。田舎の貧しい子供たちのために聖歌を編集したりしましたが、やがて、「キリスト教教育集団を作る」という思いを抱くようになりました。それは、司祭や修道者だけでなく、一般の信徒たちも一緒につくる修道会の創立でした。修道会はフランスだけでなく、アメリカ、インド、カナダへと修道活動を発展させ、今ではアジアやアフリカにもヴィアトール会の修道会と学校があります。
ケルブ神父は、1859年9月1日に66歳で病気のため帰天されました。

さて、聖ヴィアトールのことを知る人は少ないです。フランシスコ・ザビエルなどと比べると、かなり目立たない聖人です。ケルブ神父は、たとえ目立たない存在でも、聖書と人々の信仰教育のために生き、神のために命をかけた聖ヴィアトールに、自分が設立した修道会の使命を重ねました。

私たちは全員、使命を持って生きています。どんな使命かは、人によって様々です。皆さんは、その使命を果たすための準備をしている期間です。目立つことが無くても、神を愛し、忍耐強く忠実に務(つと)めを果たす人間であってほしいと思います。そのモデルが聖ヴィアトールとケルブ神父です。彼の志は21世紀の今も続いています。世界中のヴィアトールファミリー、そしてここにいる私たちの心の中にもケルブ神父は生き続けています。

 

校長 小田