当たり前のことを自然にできるようにする。
社会の一員として生活していく上で、必要不可欠な心がけが常にできるようにします。
本来、できて当たり前のことが自然にできる、ということがいかに大事なことなのかを理解し、実行できるようにします。
1. 静 粛
校内では静粛を守ること。静粛は理想的な学校生活をおくる基礎になるものであり、学習に精神を集中させるためにも必要なものである。
2. 時間厳守
学校の内外を問わず、いかなる場合にも時間を厳守すること。時間厳守の習慣は社会生活の根底をなすものであり、規則正しい生活をおくるためにも欠くことのできないものである。
3. 礼 儀
常に礼儀正しくすること。礼儀は自己の人格の表れである。礼儀は一つの形式をとって表されるものであるが、形式だけのむなしいものにならないように、いつも他人に対して尊敬・親切・協力の心を保つことが大切である。
4. 美化整頓
常に校内の美化整頓に心掛けること。自分たちの環境を常に清潔にしておくことは学習にふさわしい雰囲気を作るために必要である。
5. 公共心
学校の内外を問わず公共心を重んずること。公共につくす精神は、社会生活における個人の最小限の義務であり、上記の4項目を守るためにも絶対に必要なものである。
聖書の言葉を通して、人間尊重の精神を養う。
本校の教育は、カトリックの世界観・人間観に基づいています。
「人間は神の似姿である」という聖書の言葉をもとに、「互いに愛し合いなさい」というキリストの言葉を通して、人間尊重の精神を養うことを目指しています。
もちろん入学に際して信仰の有無や信仰する宗教を問うことはありませんが、正課である「宗教」の授業をはじめ、さまざまな宗教教育の機会を設けています。
中学各学年と高校3年生では、正課として「宗教」の授業を行っています。中学校では、キリスト教や聖書の言葉を通して人間や社会について考え、高等学校では、キリスト教の価値観を通して自分たちが責任を担うべき現代の問題について考えを深めていきます。
毎週木曜日の放課後を「宗教研究」の時間とし、生徒たちがそれぞれ関心を持った事柄を、自ら探求し理解を深めていきます。
新入生は全員参加です。宗教研究の時間に、洛星の歩みを通してキリスト教やカトリックについて基礎的な事柄を学びます。
[主なテーマ]
○ ヴィアトール修道会
○ ミッションスクールの意義
○ 洛星の歴史
○ クリスマス・タブローについて
○ 日本のカトリックの歴史
自由参加です。学年の枠を超えて関心をもった講座に参加します。
[主なテーマ]
○ 宗教と文学
○ ボランティア(インターアクトクラブ)
○ 宗教と音楽
○ ハンドベル
○ 点字教室
○ 学校を美しく など
1日の始まりにあたって神の恵みを願う「朝の祈り」を、始業前の時間にヴィアトール小聖堂で行っています。自由参加です。
聖体賛美式
入学式や卒業式に際して、式に先立ち「聖体賛美式」を行います。これは、生徒、保護者、教員に神の祝福を願う儀式です。
宗教講演会・人権講演会
外部からの講師をお招きし、お話を聞きます。人間や社会について考える機会の一つです。
アガペー
キリストの受難と復活を伝える聖書の朗読を通して、神の愛を思い起こす儀式です。
追悼ミサ
キリスト教カトリックにおいて、11月は亡くなった方を思い起こす月とされています。本校でも11月の木曜日の午後に学園関係の故人を追悼するミサを行います。
創立記念ミサ
学園の守護者聖ヴィアトールの祝日に当たる10月21日を学園の創立記念日とし、ミサを行います。世界中のヴィアトール学園と修道会が、聖ヴィアトールを讃え、学園のますますの発展と世界の平和、世界の人々の幸福を願い、お祈りします。
クリスマス・タブロー
毎年12月23日、キリストの誕生の喜びを表すクリスマス・タブローを行っています。
タブローは、宗教音楽をバックに聖書の場面を絵画的に表した美しく荘厳な劇です。
中学1年生は全員がキャストまたは聖歌隊として参加します。
中学2年ー高校2年生は有志の参加ですが、合計300名以上の生徒が、中学2・3年生はキャストまたはスタッフとして、高校生はスタッフとして参加しています。
ボーイソプラノを含む中1の合唱と本格的な男声合唱、さらにはハンドベル、ヴァイオリン、フルートの演奏など音楽も充実しています。
中高一貫教育で、確かな学力と豊かな人間性を育む。
心と頭と体を育てる全人教育という目標において、教科指導はとても大切な要素です。
生徒全員が大学進学を希望しているため、中高一貫教育のメリットを生かし、効果的でゆとりある教科指導を実施しています。
そして、確かな学力を育めるよう6年間の学園生活を、各2年ごとに基礎期・充実期・発展期に分け、生徒たちの成長に応じた取り組みが行えるよう配慮しています。
学習の基礎的能力を固める時期、生活の基本を身につける時期。
高度な学習をするための基本を鍛える時期。
学園における教育の完成の時期、大学受験に備える時期。
高校2年・3年では通常の授業とは異なり、生徒の希望に基づいた講座制授業を実施し、大学受験対策や高大連携講座など、多様な授業を展開しています。また高校の模擬テストも、通常授業に支障がないよう土曜日を中心に実施しています。中学1年〜高校1年では通常の授業を行います。
中学では、英語・数学などの授業担当者が、小テストや宿題の提出状況などに基づき、適宜放課後に補習を実施し、基礎学力の定着に努めています。高校では、基本を確認する補習とともに、発展的な補習も早朝や放課後に実施しています。
長い夏期休暇中には、中学を含めクラブ活動にも配慮しながら、大部分の生徒が参加する補習・講習を実施しています。高校1年・2年では、英数国を中心に計10日間、高校3年では理科・社会を含め計15日間の講習を設定し、特に高校3年では大学受験に向けた多種多様な講座を用意しています。冬期休暇中にも高校各学年で、4〜5日間の講習を行っています。
・現代文(評論文)読解
・現代文(小説・随想文)読解
・共通テスト現代文・古文上級
・古典標準
・確率と数列 ・ベクトル
・関数・数Ⅱ微積分
・図形問題演習
・整数問題演習
・極限・微分・積分演習
・科学演習
・理系生物演習
・物理分野別標準問題演
・世界史共通テスト演習
・日本史
・先取り戦後史
・地理
・英語表現
・共通テスト+自由英作文
各学年で原則として一人の授業担当者が5クラス全部を担当することで、すべての生徒に統一的な教科指導ができる体制をとっています。高校2年から多くの教科で文理別の授業編成となり、選択科目が増えますが、生徒の希望を尊重して科目を選択する形をとっています。
6年間を通じて週6時間以上の授業を配当し、外国人教員(ネイティブスピーカー)が全学年を担当し、4技能を重視した授業を行っています。中学1年・2年で週2~3回の分割授業を実施して、高校での高度な授業にも対応できるように、きめ細かな指導をしています。また、外部検定試験(英検・GTECなど)を積極的に受験させています。
ほぼ全学年で週6時間以上の授業を配当し、中学2年までに中学課程を終了します。高校課程に入る中学3年では、分割授業を実施し、無理なく高校の内容に入れるように配慮しています。高校2年・3年では文系・理系別に大学受験に向けた態勢をとっています。
古典文法を導入する中学2年で、週2回の分割授業を実施し、中学3年では、漢文の内容もとり入れています。漢字検定については、中学各学年で4級~準2級、高校2年で2級を受験しています。文系選択者は高校2・3年で、通常の授業とともに「文学国語」の授業が加わり、様々な作品に触れ思索を深めるとともに、大学受験以降も視野に入れた記述力を育む授業をします。
また古典文化に触れる機会も大切にしています。中学では狂言、落語を、高校では能の鑑賞をします。
中学1年・2年で中学分野を終え、中学3年から余裕をもって高校課程を学習します。3つの実験室を活用して実験・観察で生徒の興味を引き出す授業を展開しています。高校2年からは、文系・理系別の授業編成を行い、特に理系に多くの時間を配当して大学受験に対応する態勢をとっています。
校外授業として、中学1年の歴史で奈良、中学2年の地理で滋賀県の扇状地に足を運び、授業内容を現地で実際に自分の目で確かめる機会を設けています。高校2年からは、大学受験に向けて各自の希望に基づいて選択した科目を学習します。文系では二次試験向けの論述問題対策も行います。
昨年までの実践例は以下の通りです。
生徒自身が後悔しない、納得できる進路の選択を
高い潜在力を秘めた生徒一人一人が、「合格できる大学」を探すのではなく、能力・適性に応じて「行きたい大学」を受験することを最優先に指導していきます。
大学の入試問題集や各種資料など、進路を考えるための書籍や受験勉強に必要な資料が用意されています。この部屋に常駐する進路指導担当の教員が、随時生徒の面談に応じ、さまざまなアドバイスを行っています。
学力の定着度を確認し、その後の学習の指針とするため、実力テストとして、高校1年で3回、高校2年で4回、高校3年で6回、外部の模擬テストを採用して実施しています。
将来に就きたい職業や入りたい学部を考えるため、高校1年・2年時に、外部の方(大学教員や会社員など)や本校卒業生を講師とする進路講演会を随時実施しています。また、職業と学部が直結している医学部志望者に対しては、OBの医学部教授や現役医師を講師とする講演会を実施しています。
高校2年・3年時には、卒業生の校内成績と大学合否結果を分析した「進学指導資料」を配布し、より現実的に受験に向けた目標設定ができるよう指導しています。
※2020年度・2021年度の進路講演会は、一部オンライン上で実施。
高校1年時には、冊子「進路のしおり」を配布し、学問や職業に対する興味・関心を引き出すきっかけとしています。6月には、京都大学に在籍する本校OBの学生たちに、グループに分かれて京大構内を案内してもらい、さらに本校OBの教授陣に講演をしていただく、「京大キャンパスツアー」を行っています。また、さまざまな職業で活躍している本校OBの協力のもと、実際にOBの職場を訪問し見聞を深める機会を設けています。
※2020年度・2021年度は、OB職場訪問はコロナ禍のため中止。
京大キャンパスツアーは形態を変え、本校の講堂にて実施。
僕はこの5年間、洛星でさまざまなことに興味を持ち、挑戦し、楽しんできました。
主なものとして、オーケストラ部での活動が挙げられます。それまで楽器経験のなかった僕ですが、仲間と共に練習し紡いだハーモニーを多くの人々に聴いていただけたことは大きな喜びです。特に2020年度はコロナ禍のもと、部長として、厳しい制限のなかでも演奏会実現に向けてできることを探し出し、部員を一つにまとめて試行錯誤の一年でした。結果、規模は縮小されたものの、皆が一致団結して心温まるステージをつくれたことは、横の繋がりだけでなく、縦の絆、そして僕たちの声に耳を傾け見守ってくれる先生方という、「洛星の財産」あってのことと思います。
他にも放送局の一員として学校行事や儀式を支えたり、「宗教研究」でのボランティアグループで、校内にとどまらず外の世界に出て他校生と清掃活動や夜を徹しての議論をする経験を通して僕は多くを学びました。
洛星には、自分がやりたいと望めば、挑戦できるステージがたくさんあります。そして、どのステージを選び、上がるかの選択についても洛星は大きく手を広げて受け容れてくれます。これが「自由な校風」「先輩から後輩への受け継がれていく洛星の伝統」といわれる所以だと僕は思います。